こんにちは、Pump Up Englishです。
英語を学ぶ時に避けて通れないのが英単語を覚えることだと思います。ただ、単語を覚えようとしても、「やってもやっても忘れる😵・・・」「覚えられず、やる気がなくなる😢」なんてことはないでしょうか。
「おととい単語帳を5ページ頑張ったのに、半分も覚えてない・・・」みたいなことって、多くの方が経験していると思います。
これしんどいですよね。せっかく時間と労力を割いて覚えたのに、数日したら忘れている、しかも単語は無数にある。ぼくは絶望的な気持ちになったことがあります w
しかし、モノを覚える時にはちょっとしたコツがあります。それは・・・
「自分事として使って覚える」
「短期間に反復して思い出す」
という2つです。
今回は「効率的に単語を覚える方法」についてご紹介します。単語に限らず、覚えたいもの全般に効果のあるやり方になりますので、ぜひ参考にしてみてください。
では、見ていきましょう!
★この記事は以下の方に向けて書いています★
・単語を覚えても、すぐ忘れてしまう。
・覚える時の効果的な方法を知りたい。
・覚えた単語や表現を、会話で使えるようになりたい。
⑴ 単語は「自分事」として使って覚える
まず1つめのコツは、「自分が経験したことを英語で書いて(話して)覚える」ということです。
例えば、“microwave”という単語を覚えたいとしましょう。通常は「電子レンジ、電子レンジで温める」という意味を覚えたらOKとしてしまいがちですが、そうではなく、“microwave”を使って短文を作ってみるんです。例えばこんな感じです。↓
I microwaved my packed lunch before eating it.
(食べる前に、お弁当をレンジでチンした。)
このような短文を作るメリットは、自分が経験したことを通じて覚えたい単語を使うため、「自分で使える単語になる」ということです。つまり、「暗記したけど話せない」という状況になりづらいということですね。
1つだけ注意なのですが、この短文を作る作業はやや時間がかかると思います。そのため、多くの単語を覚える時、スピードが落ちてしまったり、労力を使ってしまう可能性があります。そのため、以下の点に気を付けてもらうと良いと思います。
<短文を作る時の注意>
・例文はなるべく短くシンプルに。凝ったものにしないこと
・例文1つあたり、1分以上は時間をかけないようにする
※あくまで参考なので、現在の英語力に応じて変えてみてくださいね。
なお、このように「自分に関連付けて効率的に覚えること」を、心理学では「自己関連付け効果」と言います。ご参考までに。
⑵ 短期間に何度も思い出せば定着する
もう一つのコツは、「覚えた単語を何度も思い出そうとしてみる」ことです。
例えば、数日前に「冷蔵庫」という意味の英単語を覚えたとしましょう。そしたら、単語帳は見ずに、その覚えた単語を書いたり言ってみて思い出すようにします。
「冷蔵庫」の英語、覚えたわね、なんだったかしら・・・リフ、、リフレジェ、、あ!refrigeratorだっ!
脳科学では、「思い出す時に記憶が強化される」ことがわかっており、「テスト効果」と呼ばれます。「喉まで出かかっているんだけど、出てこない」なんてことも時々ありますが、脳科学の点からは良いことのようです。
このことを踏まえると、単語を覚える時は新しい単語をどんどん覚えるのではなく、並行して数日前に学んだものを思い出すようにすると、とても効果的だとわかります。
また、「テスト効果」に関連して、「エビングハウスの忘却曲線」に関してもご紹介します。
【参考】エビングハウスの忘却曲線
「エビングハウスの忘却曲線」は、「人間の記憶が時間の経過によってどのように変化するか」を示したグラフであり、ドイツ人の心理学者、ヘルマン・エビングハウスによって提唱されました。
新たにものごとを覚えた状態を100%とした時、時間が経つにつれて記憶したものは薄れていくが、その忘却してしまう割合は、次のようになると結論づけています。
- 20分後には42%忘れている
- 1時間後には56%忘れている
- 1日後には74%忘れている
- 1週間後には77%忘れている
- 1か月後には79%忘れている
せっかく覚えても、20分後には半分近く忘れ、翌日には7割以上忘れてしまっているんですね。結構衝撃的な数値だなとぼくは感じます。「単語の勉強を頑張っても全然覚えられない・・・」という悩みが多いのも納得です。
では、この忘却曲線の理論を、英語学習にどう生かせばいいのか。それは、忘れかけているタイミングで思い出す作業をすれば良いということなんです。つまり、
・20分後には42%忘れている ➔ ここで復習 (=完全に覚えている状態に回復)
・1時間後、忘却率は約35%に収まる ➔ ここで復習 (=完全に覚えている状態に回復)
・1日後、忘却率は約20%に収まる ➔ ここで復習 (=完全に覚えている状態に回復)
・1週間後、忘却率は約10%に収まる ➔ ここで復習 (=完全に覚えている状態に回復)
このように「忘れかけているところで復習をして、知識を完全に思い出す」ということを繰り返すのがポイントです。
2回3回と復習をしてもまた忘れていくのですが、その忘却する割合は次第に緩やかになり、最後には長期記憶にしっかり刻み込まれます。
人間の脳はもともと忘れるようにできていますが、何度も見聞きした情報は「重要情報」として、長期記憶にストックされます。
このことを知っておけば、忘れることに対して物おじせず、英語を頑張れそうですよね。
※著作権の関係で、「忘却曲線」のグラフをこの記事に貼っていません。文字だけだとわかりづらいと思いますので、検索してグラフも見てみてくださいね。
2つのコツを踏まえた学習方法を紹介
最後に、ここまで紹介した2つのコツを踏まえ、単語の効率的な覚え方をまとめます。
[個々の単語を覚え方]
例)“microwave”(電子レンジ)という単語を覚えたい場合の手順
⑴ “microwave”を使って自分に関連した短文を作ってみる。
⑵ 何回か音読して体に染み込ませる。
⑶ 2,3日後、何も見ずにその短文を再度言ってみる、もしくは書いてみる。
[単語帳を使った覚え方]
という具合に、新しい単語と、数日前に覚えた単語を同時並行で覚えていくと効果的です。
おすすめの英単語帳 3選
実際にぼくが使ってみたり、単語帳としての特徴を調べた中でおすすめできるものを、3つに厳選してご紹介させていただきます。
① DUO 3.0 (出版社: アイシーピー)
<おすすめの学習者のタイプ>
・中学英語の学び直しをしたい方から、資格試験でスコアアップを狙いたい方まで幅広く可能。
・使える例文と一緒に単語と熟語を学びたい方。
・日常会話とビジネスの両方で使える定型表現も紹介されており、会話力を上げたい方にもGOOD
<特徴>
・2569の見出し語(単語1572語+熟語997本)を、560本の例文に凝縮してある。そのため、この560本の例文を言えるようになれば、掲載の単語・熟語をすべてマスターできる!
・560本用意された例文は、実際の会話で使われそうな自然な内容で作られている。そのため、単語・熟語の使い方がわかりやすく、実践的に覚えられる。
・各見出し語には派生語も紹介されているので、併せて覚えることが可能。これらの派生語も含めると、語彙数は約4800語に増加する。
・対応している資格試験のレベル
➔英検: 準1級
➔TOEIC: 600 – 780点
➔TOEFL: 170 – 230点
② スピーキングのための英単語帳 スピタン888 (出版社: アルク)
<おすすめの学習者のタイプ>
・見ればわかるのに、いざ英会話となると単語も満足に出てこない方
・英語を話せるようになりたいけど、何から始めていいかわからない方
・相手の発言への「同意」や「共感」など、英会話に特有なパターンを学びたい方
<特徴>
・スタディサプリなどでおなじみの英語講師、関正生先生の英会話に特化した単語帳
(桑原雅弘さんとの共著)
・「単語学習はスポーツで例えるなら「筋トレ」であり、英会話という「試合」に臨むなら単語の知識は絶対に必要だ」というコンセプトで作られている。
・場面別に構成されていて学びやすい
・会話で必ず出会う状況、例えば「会話をスタートする」「リアクションを取る」といった場面で使える表現も紹介されている。
➔これは一般の単語帳ではあまり集中的に紹介されないため、とても良いコンテンツだと感じます。
➔英会話スクールでも学ぶシチュエーションなので、英会話スクールに通う前の勉強としても最適
・実際の会話例が紹介され、具体的な使い方が学べる。
goやbookなどの超基礎単語でも、慣れていないと使えない表現が多く紹介されている。
③ 海外ドラマのベスト100英単語でどんどん話せる! (出版社: 西東社)
<おすすめの学習者のタイプ>
・英会話を始めたばかりの方、もしくはこれから始めようと考えている方
・簡単な単語の場合、見れば意味は分かるが自分で話したり書くことが難しいと感じる方
・日常会話とビジネスの両面において、自然な会話表現を身に着けたい方
<特徴>
本書で説明されているポイントは以下のとおり。
・海外ドラマで使われている単語の8割は中学校で習う基本単語であり、そのバリエーションはわずか350単語である。
・つまり、これら350単語の使い方のバリエーションを学ぶことで、ナチュラルな会話ができるようになる。
・しかし、会話となるとうまく話せないのは、以下3つが原因である。
⑴ 前置詞や副詞が動詞と一緒に使われることで意味を成す「句動詞」
⑵ 一つの文の中に動詞が複数使われる「複文」
⑶ 動詞の意味を補強する「助動詞」
本書では、これら3つのポイントを押さえて、各単語がどう使われているかが紹介されている。
・動詞そのもののイメージも説明されている。
辞書に載っている意味ではなく、その単語の持つイメージをイラスト付きで説明してくれているので、
自分で使うことができるようになる。
また、辞書を見るとたくさん載っている意味を丸暗記する必要も減る。
オーディオブックで英語学習を効率化!
皆さんは「オーディオブック(audiobook)」って使ったことはありますか?
目で読むのではなく、読み上げられる文章を聴いて学ぶタイプのいわば「耳読書」とでもいうべきサービスです。
実はこのオーディオブックは英語学習でも活用できるメリットがとても多いんです。
実際にぼくが使って「英語学習にこれは使える!」と思った利点をご紹介しますので、もしご興味あれば使ってみてください。
① 「聞き放題」で人気の単語帳を使える!
オーディオブックには、対象の書籍であれば好きなだけ聴ける「聞き放題」というサービスがあります。
このサービスには、語学学習雑誌や書籍で有名な【アルク】が出版している英単語帳「キクタン」シリーズなども対象になっているので、語彙力を上げるのにとても役立ちます。
料金プランですが、月々¥1,330、年間プランであれば月々¥767で「聞き放題」です。
② 「頑張って勉強する」という感じがない
書籍タイプの単語帳だと人によってはハードルが高くなりがちです。「机に座って本を開いて勉強する」とか、外出先で勉強するなら「本をカバンに入れて持ち出し、電車の中で読む」という手間が必要です。
しかし、オーディオブックの場合はアプリで聴けるため、気軽にいつでも聴けます。
ラジオを聴く感覚で再生ボタンをタップするだけなので、「頑張って勉強しなきゃ」という挫折しやすいマインドを持たずに取り組めます。
③ 学習方法に関するコツも学べる
英語力を上げるために、単語帳で単語を覚えたり文法について学ぶことは大切です。
しかし、そもそもどのように単語は覚えると効果的なのか、などの「学習方法」を知ることも重要ですね。
オーディオブックの場合、「勉強」などのキーワードで検索すると、学習のコツや方法に関する作品が出てきます。
どんな本が聴けるのか良ければ見てみてくださいね。
まとめ
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
英会話スクールで学習カウンセラーをしている時、多くの生徒さんから「単語は、やってもやっても頭に入らなくてね。もう年だからね」というような言葉を、何十回と聞いてきました。
確かに子供のほうが覚える力は強いかもしれませんが、もっと大切なのは「どのように覚えるか」ということです。何歳だろうが、英語は正しく学べばきっちり覚えて使えるようになります。
単語学習だけでなく、英語学習全般に今回の知識が役に立てば幸いです!
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