こんにちは、Pump Up Englishです。
突然ですが皆さんは、話せるようになるために英文法を覚えることって必要だと思いますか?
学習者の方の中には、文法を覚えるのが面倒だったり苦手だったりで、「たくさん聴いてがむしゃらにでも話せば、しゃべれるようになるっしょ!」って思う方もいるかもしれません。
ぼくは以前に、英会話スクールで多くの方の学習サポートした経験があるのですが、「文法を学ぶのが苦手だ」と感じる生徒さんはとても多かったと感じます。
「関係代名詞」だの、「形容詞的用法」だの、肝心な文法を理解する前に、用語が難しくてわからん・・・
文法を覚えても、使えるようにならないのよね…
ただ、ぼくの結論としては、正確にコミュニケーションを取りたいなら、文法を学ぶことは必須だと考えています。特にビジネスで英語を使う方は、ミスコミュニケーションを避けるためにも、なるべく正確な英文を作れたほうが良いですよね。
そこで今回は、多くの方が苦手と感じる英文法を、わかりやすく学ぶコツと話せるようになるトレーニングをご紹介したいと思います。
文法は丸暗記だ!と思っていれば、ぜひこの記事を読んでみてください!
★この記事は以下の方におすすめです★
・正確な英語で話せるようになりたい方
・英文法を学び直すため、何から始めたらよいか迷っている方
・文法のおすすめ参考書を知りたい方
結論:ネイティブの気持ちを理解して学ぶ
文法をきちんと理解して話せる・書けるようになるための近道は、「ネイティブの気持ちや感覚を理解して学ぶ」ということです。
どういうことか説明します。
例えば、現在完了形という文法を習った記憶があると思います。
have (has) + 過去分詞 (~してしまった / ~したことがある)
「もう食べちゃったよ(完了)」とか「3回食べたことがある(経験)」などと言いたい時は、上のように「have (has) + 過去分詞」で表します。
ここで1つ質問です。なぜ現在完了形ではhave (has)が一緒に使われるんでしょうか。ネイティブがこのhave (has)を使って、“I have been to Tokyo twice.”などと言っている時の感覚や気持ちってイメージ湧きますか?
実は、完了形を使っている時のネイティブの感覚というのは、下のイラストのようになります。
現在完了形でhave (has) が使われる理由は、have(~を持っている)という動詞本来のイメージが必要だからなんですね。
「現在完了形を作る時は、“have (has) + 過去分詞だっ!”」と、公式のようにただ丸暗記してしまったり、現在完了形のhave (has)は、動詞のhave (has)とは別物だ、と思っている方もいるかもしれませんが、「have (has) + 過去分詞」となる理由がちゃんとあるんですね。
そして、文法を使う時の感覚・イメージを理解することは、スムーズに英文を作ったり話すことにつながるんです。
話せるようになるための文法学習の4ステップ
ネイティブの気持ちを理解して文法を理解することの大切さを説明させてもらいました。
ここからは、その文法を自分で使えるようにするためのトレーニング方法をご紹介します。話せる・書けるようになるには、その文法をアウトプットすることが不可欠です!
以下4つのステップで進めますが、1については説明済みなので、2から説明させていただきます。
2. その気持ちを感じながら、例文を音読する
各文法に関して理解ができたら、まず例文の音読をしてみましょう。
音読する時のポイントは、1で書いた「ネイティブの気持ち」を感じながら声に出すことです。
上で示した例文“I have been to Tokyo twice.”であれば、「2回行ったことがあるんだ」という経験を実際に伝えるつもりで言ってみてください。
※文法にある程度知識がある場合は、この2は飛ばして、3を行ってもらっても構いません。
3. 自分のシチュエーションをネタに、その文法で英文を作ってみる
ネイティブの気持ちを感じつつ音読が出来たら、次は自分の経験をトピックに英作文をしてみましょう。
例えば、「仕事でニューヨークに3回行ったことがある」と言いたければ、“I have been to New York for business three times.”、外国人の同僚に「納豆って食べたことある?」と聞いてみたいと思ったら、“Have you ever tried natto before ?”というような英文を作れます。
自分で英文を作る最大のメリットは、習った文法や単語を「自分事」として練習できるということです。人が何かを覚えたい時、自分に関連すること(=実際に経験したことや好きなこと)は身に付きやすいことが心理学の観点から証明されています。
自分で実際に使ってみたいと思える文を作ってみてください。
4. 音読して体に染み込ませる
トレーニングの最後は、自分で作った英文を音読して体に染み込ませていきます。
自分で英文を作っても、口になじませないと使えるようにはなりません。
3で作ったオリジナル英文を、目の前の誰かに伝えるつもりで、そして感情を込めながら音読してみましょう。
なお、もし英会話レッスンを受けていたり、職場で英語を話すチャンスがある方は、実際に使ってみてください。正直、これが一番身に付きます!
おすすめの文法参考書 3選
では、ここまでお話させてもらった「ネイティブがどのような感覚・気持ちで文法を使っているか」を学べる参考書をご紹介したいと思います。
ここで紹介するのは、ぼくが実際に見て「英語が好きではない方」「やりたくないけど英語を学ばざるを得ない方」でも取り組めそうなものを厳選したつもりです。
文法を学ぼうと思われていれば、まずは1冊に絞って取り組んでみてください。
① 一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法 (著者: 大西泰斗/ポール・マクベイ)
<おすすめできる学習者のタイプ>
初心者から上級者まで広く読める本ですが、各文法の基礎的な知識があったほうがより理解がしやすいと思います。
<特徴>
言わずと知れた大西先生の名著です!ぼくは大学時代に大西先生の本を何冊も読ませてもらって、英語を使う感覚を養えたと思っています。
他の参考書との大きな違い、それは「ネイティブがどのような気持ち・感覚で英語を使っているか」をめちゃくちゃわかりやすく説明してくれています。
例えば「仮定法」という単元を例に取ると、、
If I were much better at baseball, I could be like Shohei Ohtani.
(もっと野球がうまかったら、大谷翔平みたいになれていたかもしれないな…)
上の文のように、「事実と違うこと」について“~だったら、・・・かもしれないな”と表現する時は、動詞を過去形にします。
でも、「事実と違うこと」と「過去形」ってどういう関係があるか知っていますか?「事実と違う=過去形」となるネイティブの感覚をこの本では説明してくれています。
このようなネイティブの気持ちを知ることで、英文法はスムーズに使えるようになります。読み物としても面白いので、ぜひ読んでみてくださいね。
② 中学校3年間の英語が1冊でしっかりわかる本 (著者: 濱崎 潤之輔)
<おすすめできる学習者のタイプ>
中学英文法の基礎を網羅的に、且つ短時間で学び直したい方
文法をきちんと使えるようになりたい方
<特徴>
各文法単元が5ページ程度で説明されているので、一単元当たりの負担が少ないんです。書籍全体でも約150ページと、本自体が薄いため、継続的に勉強しやすいというのが素晴らしいと感じます。
また、4技能(読む・聴く・書く・話す)を鍛えるためのトレーニングも紹介され、文法を「使う」ことにもフォーカスしているので、「話したい/書きたい」と思っている人にも向いている参考書です。
③ 中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。 (著者: 山田 暢彦)
<おすすめできる学習者のタイプ>
「中学英語を網羅的に学びたいけど、丸暗記はつらい」と感じる方
「単なる知識ではなく、文法を使えるようになりたい」という方
<特徴>
・主語とは何か?動詞とは何か?など、基礎の基礎から、イラスト付きで丁寧に説明してくれています。
・英語を習い始めたばかりの小学生などでも理解できるくらいかみ砕いて説明してくれているので、英語に苦手意識を感じる社会人でも学びやすくなっています。
・各単元において、その文法が示す概念をイラストでわかりやすく説明してくれています。そのため、文法を丸暗記せず、理解して使えるようになれます。
まとめ
今回は、ネイティブがどういう気持ちで使っているかを理解し文法を学ぶことが大切、というお話をさせてもらいました。
文法ってどうしても「ルールの丸暗記」という感じになりがちですよね。ただ、文法には「そういうルールになる理由」があります。
ただ暗記するよりも納得しながら学べるので、ぜひやってみてもらえればと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
コメント